頭が、ふわふわする。



俺は久しぶりに外へ出た気がした。足もとがふらつく、様な気がする。もう着なれた高校の制服のブレザーを着用して、 暗い茶髪の髪の毛はワックスでセットした、かっこいい俺の姿が街のマンションの硝子に映っていた。



『なーーーーちっ!』


高校生の男にしちゃ、やや高い声。
聞き慣れた声が、背後から俺を呼んだ。


『』