「いや、だけどやっぱ爆発しないかな」


店員が恋人へ会いに行こうとした、
敷地内を出ようとした、まさにその時。

小走りでやってきた誰かが、彼を抱きしめた。
小さく聞こえてくる会話によると、
恋人は、無理を言いつけられた店員を、
いっそ連れ去りでもしてやるよとやってきたようだった。

それ位の方が、店員にはいいんじゃないだろうか。
少しぐらい強引な相手じゃないと、この先、より大変そうだし。

まあ、それは俺には関係ない事だけど。


突然現れた恋人に、
店員は驚いたようだったけれど、
結局は2人とも笑顔。

よし、幸せプレゼント完了。

けど、あてられてイラむかしてる俺をどうしてくれる。