『・・・ねぇ、秋人さん。昴じゃなくてもいいんでしょ?』


『え?』


あたしは、俯いたまま言葉をつむぐ。



『跡継ぎは、“保険”は、男じゃなきゃ駄目?』


『春、まさか・・・』



あたしは、昴を。


血を分けた実の兄を、



『女じゃ、あたしじゃぁ、駄目かなぁ?』



守る決断をした――――・・・・