「王獣」 「え?」 「王獣は知ってるか?」 隼人さんが、優しく問う。 いくらなんでも、あたしだって この街の住人だ。 この街を住処とする、獣たちの集まりくらい 知っている。 「知っています。」 「それが、俺ら。ここは、王獣の倉庫だ」 は、い? 「うっそぉぉぉぉぉぉぉ!?」 嘘でしょ!? あたし、とんでもないところにいるんじゃん!!