「美月ー、入学式なんだから急ぎなさいー」 ぼんやり桜を眺めていると、下の階からお母さんの声が聞こえた。 「はーいっ」 私は、お母さんにそう返して、桜から目を離した。 ——そう、今日は入学式。 今日から私、赤川 美月(アカガワ ミツキ)も遂に高校1年生になる。 私は、クローゼットの中の真新しい制服を取り出した。