そんな事を言われても、俺は自分の手の中にある桜の事で一杯一杯で、そんな事を考えている余裕なんて無かった。



『にーちゃ!』


「……」


「「か、可愛い!!!」」



俺が余裕をなくしているって言うのに、桜は俺に手を伸ばしながら笑って。メンバーはそんな桜を見てデレた。


俺はメンバーの奴らにムカついて、適当に近くに居た奴に桜を渡す。



「え、総長!?」


「……」



渡された奴もどうしたらいいか解らずに、近くに居た奴に渡す。そして、そいつも…。



「お前等…、桜を泣かしてみろ。どうなるか、解ってるんだろうなぁ?」


「「ヒッ!」」


『きゃはは!』



子供は暢気でいいな。