こおにの手紙


 子おにはうで組みをして考えました。


「ぼくが運んでやるよ」


 ぱたり、と肩に止まったのは、すずめです。


「みえちゃんのお米をいつも食べてるお礼さ。三日で神さまのところへ届けてやるさ」



 手紙をくちばしにはさんだすずめは、すぐに飛び立っていきました。




 ところが、一週間が過ぎてもひげもじゃ神さまは帰ってきません。




 それもそのはずです。



 手紙は届いていなかったのです。