「あっと、朔じゃん」
「いや、霜月くん!気にしないで下さい。……それに瑞樹くんが助けてくれましたから!」
あっけらかんとした瑞樹に対して、篠崎は勢い良く言ってきた
「そ、そうか」
「はい!」
瑞樹が「何、何?」と聞いてくるのをスルーし、俺は海貴の嬉しそうな笑顔に押されて頷いた
委員長こと篠崎 海貴(しのざきかいき)はクラスの中でも人当たりが良く、成績優秀で教師一同が信用している謂わば模範生だ
俺はそこまで親しくはないが……それにしても、何か委員長……いつもと違うような
篠崎の瞳は輝きに満ちていた
それも瑞樹に視線を向けた時なんか俺に向けた時よりも何倍も輝いてるように見える
てか、そんな事よりも
俺は篠崎から視線を不良達に移す
不良達はちょうど兄貴分を抱え起こしたところだった
あれは流石にキレてるよな……まぁ、自業自得なんだけど
「おい、テメェ等良くもやってくれたなぁ?」
そう言う兄貴分の鼻の穴から鼻血が出ている
普通なら恐いその顔面はホラー系の不気味さに変化されていた
これは違った意味で怖い



