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俺こと霜月 朔夜は溜め息を吐いた
因みに本日3回目の溜め息である

何故、俺が今溜め息を吐いたかと言うのも……

俺はチラッと隣で呆けている青春お馬鹿野郎こと前河 瑞樹を見る
瑞樹はボーッと焦点があっていないにも関わらず、シューティングゲームでさっきからシュートを何本も決めている

ある意味、神業……そして、変な意味で怖い

「あの瑞樹さん……?」

「ああ、鬱だ氏のう」

「そのネタを使うなッ!!」

ネット用語だろうが!

俺はまた溜め息を吐いた
そう、瑞樹はさっきからこの調子なのだ

と言うのも学校である女にガンスルーを喰らったからなのだろうが……


俺達はその後直ぐに此所に来たわけだ
此所と言うのは駅の近くにある巨大なゲームセンターだ
『美野社』提供の『仮想現実』専用スペースがある場所なわけで

まぁ、何ともマニアには嬉しい場所だ

しかもかなりの人気で『仮想現実』のゲーム機は全台埋まっている
だから、こうして違うゲームで遊びつつ俺達は空くのを待ってるわけ何だが……