――SIDE 詩織――

―――――キーンコーンカーンコーン♫

「終わったぁ~・・・。」

今日の授業はこれでおしまい。

てゆうか、今日は新学期だから、簡単な自己紹介とかで終わり。

これで帰れる!!!!!

「燈南ちゃん、善くん。
 か~え~ろっ!!」

「おう! 帰ろうぜ!
 カズさん、待ってるぜ。」

「あんた、朝和弥さんのハナシ聞いてなかったでしょ。
 今日は、和弥さん、仕事遅くなるって言ってたじゃん。」

「あ、そーだった・・・忘れてたぜ・・・。
 カズさんに、相談したいことがあったのに・・・。」

善くんの"相談したいこと"って、やっぱり・・・彼女の事なのかな・・・?

「まぁ、帰ろ!
 あたしが、お菓子作ってあげるから。」

「「ヤッタぁー!!」」

「2人とも、子どもじゃないんだから・・・。」

でも、ホントに燈南ちゃんのつくるお菓子はプロだからね。

でも、将来はパティシエにはならないらしい。

ほかにやりたいことがあるんだって。

「じゃあ、帰ろっか。」

「そーだな。」

「うん。」