「・・・いいけど、俺から1つ。
・・・俺のことは、和弥って呼べ。
・・・あと、敬語はナシ。
・・・分かったか?」
「・・・うん、分かった。
和弥さん、沖縄でて、あたしたちと一緒に暮らそうよ。
和弥さんが買ってくれた家なんだし・・・。」
「・・・そーだなぁ。
・・・俺もそろそろ、教師再開しなきゃだしな。
・・・俺いて、迷惑じゃねぇの?」
「うん。
大丈夫。」
「・・・そーだな。
・・・じゃあ、よろしく、燈南。」
和弥さんは、そう言って微笑んだ。
1瞬だけだったけど、和弥さんの笑顔に・・・
不覚にも"ドキっ"と心臓がはねた。
"燈南"・・・和弥さんがあたしの名前をよんだ。
ただ、ただそれだけなのに、和弥さんの声が耳から離れなかった・・・。
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この時から、あたしは和弥さんが好き。
でも、和弥さんは大人だから。
この気持ちは、バレちゃいけない。
あたしは、和弥さんと一緒に暮らせてるだけで幸せ。
これ以上の高望みはしない・・・。