「っうひゃあ!!」

「・・・なんて声出してんだよ。
 ・・・俺は変態か?」

・・・ホント、あたし、なんて間抜けな声出してんだよ・・・。

でも、しょうがなくない・・・?

この状況だったら・・・

あたし、和弥さんに俗に言う"お姫様だっこ"されてるんだよ?!

「・・・和弥さん、降ろして・・・。」

「・・・はぁ?
 ・・・燈南、立てねんだろ?」

あ、そうだった・・・。

「・・・・・・///」

こんなときに、和弥さんにお姫様だっこされて嬉しいと思うあたしは不謹慎だ・・・。

「・・・じゃあ、詩織はしっかり頭冷やせよ。」

「・・・・・・。」

相変わらず、詩織はだんまりだ・・・。

―――――ガチャンっ。

あたしたちは、詩織の部屋を後にした・・・。

――――――――――――――――――

「善、和弥さん、ごめんなさい・・・。
 詩織のこと、あんなにしちゃって・・・。」

「・・・あのさ、こんなこと聞くのもアレだけどさ。
 何が原因で詩織はあぁなっちゃったの?」

「・・・善は鈍感なんだな。」

そうゆう和弥さんだって鈍感だけどね。

「善、あたしに告ったでしょ?」

「あ、あぁ・・・///」

「実はね、詩織は善が好きだったんだよ。」

「・・・ぇ?」

「あたしが、そのこと、詩織に言ったら、あぁなっちゃったの。
 だから、ホントにごめんなさい!!
 あたしのせいで・・・。」