わぁ! 空があおぅい~!
春の兆しを含んだ、ちょっと冷たい風が頬に当たる。
でも全然寒くない! こんな気持ちいい日に卓ちゃんと一緒にいられる美久は、世界一の幸せものだもん!
「美久!」
名前を呼ばれて振り向くと、いきなりヘルメットが飛んできた。美久はびっくりしながらも反射的にそれをうまく受け取ることができた。
運動神経には自信があるんだ。
「んもうっ! びっくりするじゃん!」
笑いながら怒って、卓ちゃんのところにかけよった。卓ちゃんは美久がせっかくキャッチしたメットをもう一回奪って、美久の頭に押し込んだ。
「ほら! もう帰んぞ。早く後ろに乗れよ」
「えぇ・・ぶぅ。つまんなぁい」とふてくされながらバイクの後ろに跨る。
もう少し二人で自然の中にいたかったのになぁ・・。
でも卓ちゃんの腰に回した美久の手を卓ちゃんがギュッと握ってくれた。それだけでゴキゲンになってしまう美久は単純な幸せ者だ。
「途中で名物の富士そば食おうぜ!」
「富士そば? あの駅前によくあるおそば屋さん?」
「ちげぇよ! せっかく富士山の近くまで来たんだから、本場の富士そば食って帰んなきゃ損だろうがぁ」
「やだぁ、富士そばって富士山の名物じゃないよぉ。美久だって分かるよぉ」
「あぁ? そうなのか? じゃあ富士山の名物ってなんだよ!」
「シラナァイ。天然水とか?」
「バァカ。水で腹いっぱいになるかよ」
「だぁってぇ。分かんないんだも~ん。あ! 静岡だからウナギとかじゃない?」
「おっ! ウナギかぁ。いいんじゃね? ウナギ食って帰るかぁ」
卓ちゃんはバイクのエンジンを唸らせた。美久は卓ちゃんを後ろから抱き締める。セックスよりも繋がっていると感じる瞬間。
結局、帰りはナゼかラーメンになっちゃった!
春の兆しを含んだ、ちょっと冷たい風が頬に当たる。
でも全然寒くない! こんな気持ちいい日に卓ちゃんと一緒にいられる美久は、世界一の幸せものだもん!
「美久!」
名前を呼ばれて振り向くと、いきなりヘルメットが飛んできた。美久はびっくりしながらも反射的にそれをうまく受け取ることができた。
運動神経には自信があるんだ。
「んもうっ! びっくりするじゃん!」
笑いながら怒って、卓ちゃんのところにかけよった。卓ちゃんは美久がせっかくキャッチしたメットをもう一回奪って、美久の頭に押し込んだ。
「ほら! もう帰んぞ。早く後ろに乗れよ」
「えぇ・・ぶぅ。つまんなぁい」とふてくされながらバイクの後ろに跨る。
もう少し二人で自然の中にいたかったのになぁ・・。
でも卓ちゃんの腰に回した美久の手を卓ちゃんがギュッと握ってくれた。それだけでゴキゲンになってしまう美久は単純な幸せ者だ。
「途中で名物の富士そば食おうぜ!」
「富士そば? あの駅前によくあるおそば屋さん?」
「ちげぇよ! せっかく富士山の近くまで来たんだから、本場の富士そば食って帰んなきゃ損だろうがぁ」
「やだぁ、富士そばって富士山の名物じゃないよぉ。美久だって分かるよぉ」
「あぁ? そうなのか? じゃあ富士山の名物ってなんだよ!」
「シラナァイ。天然水とか?」
「バァカ。水で腹いっぱいになるかよ」
「だぁってぇ。分かんないんだも~ん。あ! 静岡だからウナギとかじゃない?」
「おっ! ウナギかぁ。いいんじゃね? ウナギ食って帰るかぁ」
卓ちゃんはバイクのエンジンを唸らせた。美久は卓ちゃんを後ろから抱き締める。セックスよりも繋がっていると感じる瞬間。
結局、帰りはナゼかラーメンになっちゃった!



