っていうのが1週間前の話。


だから、その人が来たのかもしれない。
先輩のことがあったから、ちゃんと対応できるかわかんないけど…


お母さんの印象さげちゃいけないし!





ガラガラ

「ただいまー」


「おかえり、唯歌」

「おかえりなさい、唯歌ちゃん」


「あっ、こんにちは!」



おかえりなさい、と言ってくれたその男性は、すごくかっこよかった。
お母さんとおんなじくらいの年かな…
スーツを着て、髪形も決めて、ちゃんとしてるし…
俳優さんみたい。



「唯歌、この人がこの前言っていた、お母さんの結婚するひと。」

「そうなんですか!!
よろしくお願いします!」

「うん、よろしくね、唯歌ちゃん。
俺のことはお父さんって読んでくれてかまわないから」




お父さんなんて懐かしい響きで、なぜか嬉しくなった。


「いいんですか…?」

「いいよ。俺も唯歌ちゃんのお父さんになりたいから。」





すごく感じがよくって、いい人そう。
お母さん、この人にだったらきっと幸せにしてもらえる気がする。

そう感じて、今日という日が過ぎていった。