「はいこれ。どーぞ」
「!?」
急に、目の前に差し出された
靴に。
びっくりして振り返ると、
そこにいたのは…。
「し、紫歩ちゃん……?」
「あ、また、ちゃん付けした〜。
紫歩でいいって言ってるのにさ〜
」
―――笑顔でそう言いながら、
当たり前のように、
あたしの隣に紫歩は座った。
「なんで…」
なんで靴のこと知っ…?
「………あたしも、同じことされ
たことがあるのよ。……ほら、あ
たし、紫樹と名字が、違うじゃな
い?それに、顔も似てないしね。
………で、仲がいいものだから、
女子の反感を買っちゃったの」
「そのとき紫歩は、どうしたの?
」
どうやって…頑張り抜いたの?

