「掃除機。持って来たか?」
「う、うん…って!!そうじゃない
でしょう!?指!!血!!出てる!!」
「あ〜…これくらい、大したこと
ないから。まずあぶねぇから、掃
除機かけちまうぞ」
「よくないから!!こっち来て!!」
半ば強引に俺を
ソファーに座らせ、
どこにあったのか救急箱を
持って来た。
「消毒するよ。しみるかもよ?」
「…………しなくていい」
………俺、消毒とか無理。
痛くてしみるのはやだ。
(子供かっ!!)
「紫樹」
「絆創膏だけでいいから」
「ダメだって。雑菌とか入っちゃ
うよ?」
「しない」
「……………いつまでも、子供み
たいなこと言ってないの!!はい、
かけるよ!!」
「って、ちょ……い゙っ……」
無理矢理かけられた消毒液は
案の定、超しみる…。
ムカつく……。

