「大まじ」

「じゃ、じゃあ、神林さん。あそ
この席に座ってください」

「はい」





席に着こうと俺の
真横を通ったときだった。

「ありがと。紫樹」

声は小さかったけど。

愛理は確かにそう言った。


その言葉に俺の口角が、
微かに上がっていたことになど、
気づくハズもなかった―…。


「ね、神林…って、日本の財閥だ
よね? なんでこんなところ(アメリカ)にいるの?」

「……………」

ケイトが話しかけると愛理は、
ビクン!!と体を震わせた。