「もしかしなくてもお前、覚えて ねぇんだ?」 「……あ?」 覚えてねぇ…って? 何を? 「俺たち、マンションの出入口で 会ったんだけど」 「……は?」 …会った??? 玄関で???? 「まぁ…無駄にボーッとしてるの 気づいてたし、別にいいんだけど な」 ケイトは呆れ果てたように そう言い、 ドカッとソファーに座った。