「え?ちょ、違うってば」
あーなにやってんだ私。
こんなにテンパったら、大好きです、だから今日レンに会いたかったんですって言ってるようなもんじゃない。
「まー分かんないこともないかな。俺かっこいいしね」
レンが笑顔のまま続ける。
ほんとに綺麗な笑顔。
まるで公園ではしゃいでる小さな子供のような幼くて見ているだけで幸せになるような笑顔。
「なに言ってんだか」
「とりあえず飯でも行く?そこで知りたい事、聞いてあげる」
「ほんと?」
「うん、ほんと」
「でも私、新宿にどんなお店があるのかとか全然わからないよ」
「じゃあ、今日は俺が新宿の街を案内してやるよ」
そう言うと、レンはあたしに右手を差し伸べてきた。
これって手つないでいいってことだよね?
私はゆっくりとレンの右手に自分の左手を乗せた。
「じゃ行きますか、お嬢様」
