あたしのスキナヒト。
それは、誰にも言えないし言わない。
「星羅~っ!」
「やっと来た。ずっと待ってたんだから!
ガッコー終わったらって言うのに17時なうだよ。な・う!
1人で公園って超ヒマなんだから」
今朝、大事な話あるからって陽向からメールがきた。
あの公園で待っててっていうから
待ってたのはいいけど、1時間も待たされた。
だいたい同じ学校なのに
なんで別々なのかも意味わかんない。
いや、ホントは...
「ごめん!実は、あの子を迎えに行ってて」
陽向の顔と指の先には、あたしたちから
2mほど距離をおいてる彼女をさしていた。
陽向が言わなくてもわかる。
こんなこと1回や2回じゃないから。
いや、あたしだって
この公園に呼ばれた時点でうすうす気づいてはいた。
「はぁ!?またなの?」
「まぁまぁ……、侑稀~おいでっ」
陽向が手招きをすると彼女は
ちょこちょこと陽向の隣にきた。
「俺の彼女!昨日付き合うことになったんだ」
ニコニコと嬉しそうに言われると
なんも言えなくなる。
あたしは陽向の笑顔に弱い。
「そんなの見ればすぐわかる(笑)」
「そっかぁ!」
どんだけ、あんたのこと
見てきたと思ってんのよ...。