【短】Secret Kiss

「そんな息切らしてどうしたの。俺に用事?」



いつもと変わらない接し方の滝川くんに、こくんと頷く。


「あのね…」



ドクン、ドクンと段々速くなっていく胸の音。



落ち着け…落ち着けあたし…!



「昨日の…こと、だけど…」


「……」



少しずつ言葉を絞り出していく。


ほんの一瞬、滝川くんの表情がピクリと動いたのが気になったけど、

あたしは勢いで言い切った。