驚きながら美奈を見つめる。



な、なんで?

あたし、何も言ってないのに…。


なんであたしが聞こうとしたことがわかるの?


…美奈ってばエスパー?



「…何考えてるか知らないけど、亜衣が分かりやすすぎるだけだから」


「うっ…」


「ほら。今ならまだ間に合うかもしれないから、行くならさっさと行きなさい!」



美奈は呆れながらそう言うと、あたしの背中をとんっと押した。


振り返ると、美奈はにこっと笑っていて。



「……ありがと!」



あたしは図書室に向かって走った。