「……あ」



あたしの視線はとある席で止まった。


まだ…いる。



机の横にかかった鞄。


そこは滝川くんの席で、まだ彼が校舎内にいることを表している。



「…ねぇ、美奈…」


「滝川なら、さっき図書室に行ったわよ」


「え…?」