幻想的かつメルヘンチックなそれは、私の胸キュンするツボをピンポイントでおさえているものだった。
「昨日たまたまデパートで見つけてさ。綾人こういうの好きって言ってただろ?」
そう言って首を傾げる先輩の言葉に素直に頷けば、またあの大好きな笑顔を向けられる。
ドキンッ
何だか今日は先輩の笑顔が一段と輝いて見えるのは私の気のせいだろうか。
一瞬くらっとしてしまった。
それに…先輩、私の好きなものとか覚えててくれたんだ。
それが何より嬉しくて。
嬉しさと恥ずかしさでなんとなくむず痒い。
でもそれはとても心地いい感覚。
自然と口元に笑みが浮かぶ。


