カバンの中から、携帯のバイブ音がした。

「史穂ー、携帯切っとかないと没収されるよー」

「危ないよ~、授業中じゃなくて良かったね~」


周りにいた子たちも私の携帯の音に気がついたみたい。

うちの学校、ヘンなとこ厳しくて、授業中に携帯なったりすると教室から出されたりするんだよ。

「うん、忘れてた。今切るよー。」

カバンから携帯を取り出すと、メールが来ていた。

あれ?
知らないアドレスだ…。

題名は…

『ミズキより史穂へ』


ええ!?
ミズキ君?

『本、そろそろ読み終わっただろ?
やっぱり直接オレに返して。
これ見たら返信して。
会う場所決める』