「今月もミズキ君かっこいい~v」

真奈美の黄色い声が、カフェ中に響いた。

「シーっ、真奈美声おっきいってば」

「あ、ゴメンゴメン。でもさ、見てよ史穂。ほんとにカッコいいんだってば」

真奈美は私のほうに雑誌を向けて、見開きに写っていた男の子の写真を見せた。




私、水沢史穂(みずさわしほ)にとって、七瀬真奈美(ななせまなみ)は、高校生にな
ってから仲良くなった大事な親友だ。