ガクンと体が揺れて、コーヒー缶がミズキ君の手から離れた。

ヤバっ
早くいなくならなきゃ…。

そう思ってきびすを返したとたん


「きゃあっ!」


…慣れないヒールに足をとられて、ひっくりかえってしまった。

同時に

カランカラン…

と缶が床に落ちた。

「痛ったぁ…」

持ってたカバンの中身は周りにぶちまけちゃったし。

最悪だ…。