「駅まで一緒にいこう」
「うん」

細い階段をミズキ君のあとについて降りていく。

「マスター、帰るよー」
階段を降りていくと、数人お客さんが入っていた。

誰もミズキ君だって気がついてないみたい。

「これから制服デートか。いいなあ」

「いや、仕事」

「そりゃあ残念。史穂ちゃんまた来てね」

「はい。あの代金は…」
「いいよ。オレが払う」
あたしがお財布を出す間もなく、さっさとミズキ君は支払いを済ませてしまった。