カチンッ

カチンコを打つ音がスタジオの中に響いた。


しいんとしたスタジオの中で、ミズキ君一人だけが動いていた。

家のセットだけが、ライトででてらされている。

私はその場の雰囲気にのまれて、呼吸が上手にできなくなっていた。
おかしいな。

ミズキ君なんて全然興味なかったのに。

なんだかかっこよく見えるよ。