「いいかい。まだ終わっていないから静かにね」

防音らしい重い扉を開けると、スタジオの中にはドラマの中でよく見た家のセットがたくさんの人とカメラに囲まれていた。

家のセットの中に、ミズキ君が一人だけ立っている。



「ミズキ君、準備いいかな~?」

「はい、大丈夫です」

「じゃあ、最後のシーンいきましょう。皆さんOKですか?」

「「OKですー」」

監督さんの指示に周りのスタッフが応える。


ミズキ君の目も真剣だ。


「はい、では5秒前」




カウントが始まる。