「申し訳にくいのですが…息子さんの命はあと一年です。」 そう医師に告げられたのはまだ寒い冬だった。 親は泣き崩れていた─。 僕はというと涙すら出なかった。絶望という重い石に潰され心がずきずき痛かった。 ただただ親に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。