俺はやけになった。


キスがしたい。


「じゃ、罰ね」


そんな理由を付けて、比奈の頬にキスを


した。顔が赤くなるのをみて、また可愛


いと思った。


「え…!ダメだってば!」


そう言って、俺の胸に顔を押し付けてき


た。本当に恥ずかしいらしい。


俺はにやっと笑った。


「なんだ、本当はうれしいんだろ?バレ


バレ」


「…意地悪」


やっぱり、俺はこいつに惹かれている。


その気持ちは、あの2週間前に告った時


から変わらなかった。




もう、彼女しか見えない気がした。

そのくらい、愛おしさが積もっていた。