放課後…

あたしは、優奈との待ち合わせ場所に行った

「話出来そう?」

「…大丈夫…」

「言いたくなくなったらいつでも言ってよ?」

「うん…」

シーン…

「この間、中庭に行ったの。そしたらキーホルダーの話になって、途中で、『あの日直樹があたしを置いて引っ越していったこと今も恨んでるか?』って聞かれた…そしたら…心にもないこと言っちゃって…っ…」

「何て言ったの・・?」

「恨んでるわけない。あたし直樹とはただの遊びだったからって・・・・そう言った時の直樹の顔が・・今も頭に焼き付いて離れない・・・何度も謝らなきゃって思ったけど・・全然言えなくて・・・あたし・・っ・・何であんなこと言っちゃったんだろ・・・自分が憎くて仕方ない・・うっ・・っ・・」

「そんなことがあったんだ・・・」

「…うっ…っ…」

「でも…それは生来のせいじゃないよ…」

「・・・」

「誰のせいでもないんぢゃないかな……生来だって、悪気があって言った訳ぢゃないし…誰が悪いとかは決めつけられないと思うよ?…」

「そう…な…のかな…」

「そうだよ!だから諦めちゃダメ。」

「そう…だね…あたしが諦めたら…直樹は一生傷ついたまま生きなきゃいけないんだよね…」

「うん。あたしに出来ることがあれば、やれる限り協力する。だから一緒に諦めないで直樹と向き合おう…ね…?」

「ありがと優奈…っ…うっ…あり…がと…」

その後も、あたしが泣き止むまで優奈は肩を貸してくれた。

あの時は言えなかったけど…

優奈には感謝してる

今さらだけど…

本当にありがとう。

………………