HAPPY GO LUCKY!!

と言うか、俺の方が一応年上なんだぞ。

10歳上なんだぞ、バカヤロー。

なんて毒づくのは、ここまでにしておく。

俺は、穂波に向かって顔を近づけた。

もう少し、後少し…。

ああ、もう…。

さっきから心臓がうるさい。

さっきからずっと、この心臓はドキドキと鳴り続けている。

今、平均の量よりも血液を体内に送ってないか?

…その平均の量って言うヤツがよくわかんないけど。

でもさっきからうるさいんだよ!

そっと、俺は目を閉じた。

鼻に感じるのは、穂波の甘い香りだ。