HAPPY GO LUCKY!!

「さすが優等生ですね、江口さん」

無事にホームルームが終わり、職員室に向かっている時、永田先生が言った。

「…そうですね、はい」

俺はそう返事を返すことしかできなかった。

あんな穂波、初めて見たんだけど。

まあ、出会って結婚してからそんなに時間が流れてないから当たり前か。

「彼女、いつもこうなんですか?」

そう聞いてきた永田先生に、
「怒ると、怖いです…」

俺はそれだけしか返せなかった。

怖かったのは事実だけど。

と言うか、
「俺、生徒から“えぐっちゃん”なんて呼ばれてたんですね」

「あら、かわいいじゃないですか」

永田先生はクスクスと笑った。