新学期が始まってから、今日で1週間目である。

「あーあ…」

「江口先生、元気ないですね」

永田先生が言った。

彼女と一緒に担任を務める3年6組の教室に向かう最中である。

そりゃ、元気ないに決まってんだろ。

家だったらまだしも、学校でも穂波と一緒なんだから。

何が24時間一緒にいたいだよ。

俺は24時間穂波に監視されている気がして仕方ないぜ。

「江口先生、そろそろつきますよ」

永田先生に言われて顔を見あげれば、3年6組のプレートがあった。