HAPPY GO LUCKY!!

家に帰ると、俺は真っ先に地元の友達に電話した。

4月から予備校で働きたいと話すと、彼は特に理由を聞くことなく採用してくれた。

「やっと江口がその気になってくれて嬉しいよ」

電話の向こうで、彼は笑いながらそう言った。

職はどうにかなった。

後は、今の問題である。

学校には3月いっぱいで辞めると言うことを伝えなきゃいけない。

仕事の引き継ぎや穂波のことも手をつくさないといけない。

考えることは簡単だが、家で大人しくしてろと言われた以上何もできない。

それから1週間が経った朝のことだった。