HAPPY GO LUCKY!!

「拓ちゃん」

「何だ?」

穂波がとびっきりの笑顔を俺に見せてきた。

「今年もよろしくね!」

俺もつられるように笑った。

「ああ、よろしくな!」

俺たちは笑いあいながら、仲良く家へ帰った。


その頃。

「はっ?

えぐっちゃんと穂波ちゃんが夫婦だって?

親戚じゃなかったのかよ」

「いーや、間違いなく夫婦だよ。

穂波ちゃんが転校する前の名字は“江口”じゃなくて、“小柴”だったんだ。

先生との血縁関係は何にもない」

最悪の事態は、すでに俺たちに忍び寄っていた。