HAPPY GO LUCKY!!

温かい家を出た俺たちを待っていたのは、冷蔵庫の中にいるような寒さだった。

「さーむーいー!」

穂波がそう言って俺にくっついてきた。

「待て待て、歩けないだろ」

そう言った俺に、
「拓ちゃんは寒くないの?」

穂波が聞いてきた。

「寒いけど」

「じゃあ、くっついてもいいでしょ?」

穂波は腕を絡ませてきたと思ったらギューッとしめてきた。

「イテテ…」

こいつ、わざとか?

離せと言っても離してくれないのが、穂波だ。


神社についたら、そこは人であふれかえっていた。

「すげーな…」

「みんなお参りにきたんだね」

俺たちは人の嵐をうまくぬいながら、前へと進んだ。