HAPPY GO LUCKY!!

「さ、行こっか♪」

そう言って穂波はいそいそとダッフルコートに袖を通していた。

「…どこに?」

そう聞いた俺に、穂波はずっこけた。

だって、今からどこに行くんだよ?

もう寝るんじゃないのか?

「初詣に行くんでしょう!

は・つ・も・う・で!」

穂波が言った。

「あー…」

そう言えばそうだったな。

「悪い悪い、すまなかった」

俺は急いでダウンジャケットに袖を通した。

「もう、しっかりしてよー!」

穂波はマフラーを首に巻いた後、手袋をつけた。

俺がプレゼントした手袋を、である。