12月になった。

1年の最後の月である。

期末テストが無事に終わり、明日からは待ちに待った冬休みだ。

「何で大掃除の必要があるんやら」

デスクの中の書類を片づけながら、俺は一言呟いた。

「仕方ないじゃないですか、わたしたちも明日から冬休みなんですから」

ほうきを片手に返したのは永田先生である。

まあ、そりゃそうか。

今年は教師の冬休みも早いから、文句を言っている場合ではない。

「江口先生はクリスマスプレゼント、何か考えているんですか?」

永田先生が聞いてきた。

同時に、俺は明日はクリスマスイブだったことを思い出した。