HAPPY GO LUCKY!!

兄さんはフッと微笑み、ポンポンと姉ちゃんの頭をなでた後、
「帰ろうか?」
と、言った。

姉ちゃんはコクコクと首を縦に振ってうなずくと、
「美菜を連れてくるから」

そう言ってパタパタと玄関から去って行った。

そんな姉ちゃんの後ろ姿を見送った後、
「ごめんね、美鈴がお世話になったみたいで」
と、俺たちに小さく頭を下げた。

「いえ、そんな…」

穂波は手を左右に振る。

「まあ、美鈴の厄介なところが好きで結婚したのが事実なんだけどね。

それから、拓人くん」

兄さんが俺の名前を呼んだので、
「はい」

俺は返事をした。