HAPPY GO LUCKY!!

「あら、江口さんどうしたんですか？」

校舎へ戻ろうとした俺に声をかけてきたのは、永田先生だった。

「えっと、何でもないです」

俺は首を横に振って答えた。

いや、何かあるに決まってる。

あまりにもとっさについてしまった見え見えのウソに反省するしか他がない。

「江口さん、体調が悪いんですか？

産婦人科がどうこう言ってましたし」

…永田先生に聞こえていたらしい。

って言うか、どこから聞いていたの？

「まあ、事情が事情ですから言えないことだとは思いますけどね」

永田先生はフッと笑うと、校舎へと戻って行った。