HAPPY GO LUCKY!!

その翌日。

「本当に、1人で大丈夫か?」

校門まで見送った俺に穂波は大きくうなずくと、
「大丈夫だって、少し診察するくらいなんだし」
と、笑いながら言った。

「それに拓ちゃんを1人で産婦人科の待合室になんか置きたくないし」

まあ、それもそうだな。

女ばかりの産婦人科の待合室に、俺もいたくない。

ヘタして知り合いになったら面倒になるだけだ。

「とりあえず、何かあったら電話しろよ」

「わかってるって、じゃ行ってきます」

穂波は手を振ると背中を見せた。

俺は心配な思いで彼女の背中を見つめることしかできない。

本人が大丈夫って言うなら、大丈夫だとは思うけど…。