「テメーな、チャイムは1回鳴らしゃわかんだ…」

俺は今、とんでもないまでのマヌケな顔をさらしていることだろう。

「拓人、キモイ」

姉ちゃんが呆れている。

って、
「何だよ、一体!?」

何で姉ちゃんがここに!?

しかも美菜も一緒と言うおまけつきだ。

して、何で姉ちゃんが…?

「お邪魔します」

「ああ、どうぞ…って、おい!」

カラカラとキャリーバッグを鳴らしながら、姉ちゃんはズカズカと中へ入って行った。

「待て待て待て、一体何の用だ!?」

突然の出来事に俺の頭がついて行くことができない。