HAPPY GO LUCKY!!

永田先生も教頭先生を怪しんでいるのか、扇子で自分の口元を隠していた。

「今月の終わりにある体育祭についてなんですけど」

そう言った教頭先生に、
「体育祭、ですか?」

俺は聞き返した。

その瞬間、永田先生が教頭先生から目をそらした。

俺も目をそらしたいところだけど、相手は教頭先生である。

「江口先生に応援合戦の方を任せたいのですが…」

応援合戦とは、体育祭のプログラムの中の1つである。

体育祭の中で最も盛りあがるプログラムだ。

ま、任せたい?

「えーっと、つまり…」

そう言いかけた俺に、
「そう言うことです」

教頭先生が笑いながら言った。