HAPPY GO LUCKY!!

「ヒャッホーイ!」

ホテルから出て海につくなり、穂波は着ていたシャツとハーフパンツを脱ぎ捨てた。

「ったく…」

俺は砂浜に投げ捨てた穂波の服を拾いあげると、ついた砂を払った。

砂浜のうえにレジャーシートを敷くと、そのうえに持ってきたカバンと丁寧に畳んだ穂波の服を置いた。

後はホテルから借りてきたビーチパラソルを差せば、これで完了である。

「しっかし、ガラガラだな」

周りを見回した後、俺は一言呟いた。

夏休みだと言うのに、周りには誰もいない。

いるのは俺たちだけである。

それが貸切状態みたいで、少し笑えた。