落ちこぼれの恋愛事情。


ざわっ、
と場が騒がしくなる。


「何よあの女…」
「SENRI様と知り合いなのかしら」


視線が痛い。


「ーっ、
人違いです、人違いっ!!」


私は叫んで、SENRIを押し退けた。


「あっ、彩夏ちゃ」

「彩夏さん!!」
「待ってってばーっ」


脇目もふらず、会社へ戻る。


息を切らす私を、受付嬢が気遣ってくれた。