落ちこぼれの恋愛事情。


「お疲れサマ、彩夏チャン♪
お昼休憩しよーよっ」

「もう12時を回りましたよ」

「お腹空いてるよね?」

「今日はおごりますから外に食べに行きましょうか」


私が始末書を提出し、
自分のデスクに戻った頃合いを見計らい、
2人は声をかけてきた。


「あ、うん。
そう…しようか」


和泉が頷いた私の手を取り、誘う。


閉じられた重厚な執務室の扉の向こうから、
課長がこちらを諫めるように見ている気がしてならなかった。