この部屋・・・何もねぇ。

あるのは・・・ソファー2つ、デカい壁掛けテレビ、ナイトテーブル、Iランドキッチン・・・

この部屋にはそれしかない。

窓は全面。

しかもカーテンがない。

何だ?この、清潔感のない部屋は・・・。

でも・・・イカにも、お嬢様という

雰囲気が漂っている。

コイツ・・・

何者だよ・・・。

部屋を見渡していると、もう2つ部屋があることが分かった。

1つは、風呂だろう。

もう1つは・・・・・?

躊躇なく入ってみると・・・4人は寝れるくらいのベッド。

高そうなデカいクローゼット・・・。

もう何も考えらんねぇな・・・。

俺はデカいベッドにひかるを寝かせ、部屋を出た。

アイツ・・・何か隠してそうだな・・・。

タクシーの中ではそのことをずっと

考えていた。

あの部屋で1人で、生活していたのか?

ひかるのことを

もっと知りたい・・・

気付けば、そう思っていた。

海に行って俺が女と抱き合っているところを

見られたときは、相当焦った。

っというか、未来が見えなかった。

でも、

もう・・・傷つけはしない。

1人にはさせない。

たとえ・・・

自分が傷ついたとしても・・・。